小学14年生ののの読書感想文

小説、漫画の紹介と感想をまったーりとしていくブログです。

本陣殺人事件 ~横溝正史~

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【あらすじ】
江戸時代からの宿場本陣の旧家、一柳家。その婚礼の夜に響き渡った、ただならぬ人の悲鳴と琴の音。離れ座敷では新郎新婦が血まみれになって、惨殺されていた。枕元には、家宝の名琴と三本指の血痕のついた金屏風が残され、一面に降り積もった雪は、離れ座敷を完全な密室にしていた……。・・・背表紙より引用

記念すべき金田一耕助シリーズ第一作!密室ものの金字塔とも言われている名作中の名作です。
なんと1948年には作家グラブ賞という、現代の日本推理作家協会賞の第一回受賞作でもあるわけで・・・

またベタな作品を記事にしますな(笑


しかしどうして昔の小説の表紙ってのはこう怖いんだよ・・・
表紙の黒ネコと目があったらトラウマになりそう(笑

【感想】
いわゆる密室もので、鍵のかかった密室プラス庭に積もった雪による、二重の密室が構成されているミステリーになります。
「こんなの解けるのか?」と思わせるほどに不可能性の高いトリックで、とにかく金田一耕助の登場が待ち遠しかったですね~


この作品の一番の特徴はなんといってもトリックの奇抜さ!
ミステリーをある程度読み慣れていた私でもこのトリックには至ることができませんでした・・・(推理力が足りないだけ?笑
非常に独自性の高いトリックで、ある意味今後超えることのできないトリックなのかもしれません。とても半世紀以上前に書かれた作品と思われないほどに。


ですが昔の作品ゆえに慣れるまでは、ものすごく読みづらい・・・汗


文体が古いのもありますが、なかでも金田一耕助は興奮するとどもる癖があり、それがものすごく読みづらかった。
たまに他のキャラにどもるのが映ったりするし(笑



1948年という約70年前の作品でありながら、今も色褪せない、胸を張って言える「名作」だと思います。

この作品をきっかけに、「獄門島」や「犬神家の一族」などのシリーズの他作品も読んでいただけたらと思います。
ほかの作品も面白いですよ!




本陣殺人事件 (角川文庫)

本陣殺人事件 (角川文庫)