ダイイング・アイ ~東野圭吾~
【あらすじ】
誰もが少しずつ嘘をつき、
誰かを陥れようとしている。
記憶を一部喪失した雨村慎介は、自分が交通事故を起こした過去を知らされる。
なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。
事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。
しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める……。
俺をみつめるマネキンの眼。
そいつは、確かに生きていた。・・・背表紙より引用
日本を代表する作家、東野圭吾の長編小説。
人間の奥に潜む闇やエゴを書く事が多い作家で、ダークでビターな作品が多いのですが、この作品はとりわけダークです。
テーマはズバリ「車による人身事故」。
我々が普段乗っている車というものが、便利である反面、いかに恐ろしいもの「凶器」であるかを知らしめてくれる作品です。
【感想】
いや~、ほんと読み終えたあとの後味の悪さは、東野圭吾作品でも随一かと。
とにかく、出てくる人物がみんな嘘つきで、邪悪。
フィクションの世界とはいえ、私は絶対にこの世界には入り込みたくないと思えるほどでした。
ですが作品としては非常に面白い。
いつもの東野圭吾とは違って、極めて不可能性が強いものになっているからでしょうか。
ブログ初東野がこれなのになんやそれ!汗
ミステリーとしては現実的なものを書かれる事が多いのですが、本作はホラー要素が強く、普段この作者の作品を読み慣れている方でも予想をつけにくいものになっているのかと。
読みやすい!というのが東野作品の特徴だと思うのですが、本作もそれに漏れずなおかつ、
とても予想がつかず先が気になる
作品であると思います。
自信を持っておすすめできる作品なので是非手にとっていただきたいと思います。
それと読み終わったあとは車を運転するのが怖くなると思うのでご了承のほどを・・・汗
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/01/12
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 2人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (62件) を見る
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/11/20
- メディア: 単行本
- クリック: 27回
- この商品を含むブログ (135件) を見る
本陣殺人事件 ~横溝正史~
【あらすじ】
江戸時代からの宿場本陣の旧家、一柳家。その婚礼の夜に響き渡った、ただならぬ人の悲鳴と琴の音。離れ座敷では新郎新婦が血まみれになって、惨殺されていた。枕元には、家宝の名琴と三本指の血痕のついた金屏風が残され、一面に降り積もった雪は、離れ座敷を完全な密室にしていた……。・・・背表紙より引用
記念すべき金田一耕助シリーズ第一作!密室ものの金字塔とも言われている名作中の名作です。
なんと1948年には作家グラブ賞という、現代の日本推理作家協会賞の第一回受賞作でもあるわけで・・・
またベタな作品を記事にしますな(笑
しかしどうして昔の小説の表紙ってのはこう怖いんだよ・・・
表紙の黒ネコと目があったらトラウマになりそう(笑
【感想】
いわゆる密室もので、鍵のかかった密室プラス庭に積もった雪による、二重の密室が構成されているミステリーになります。
「こんなの解けるのか?」と思わせるほどに不可能性の高いトリックで、とにかく金田一耕助の登場が待ち遠しかったですね~
この作品の一番の特徴はなんといってもトリックの奇抜さ!
ミステリーをある程度読み慣れていた私でもこのトリックには至ることができませんでした・・・(推理力が足りないだけ?笑
非常に独自性の高いトリックで、ある意味今後超えることのできないトリックなのかもしれません。とても半世紀以上前に書かれた作品と思われないほどに。
ですが昔の作品ゆえに慣れるまでは、ものすごく読みづらい・・・汗
文体が古いのもありますが、なかでも金田一耕助は興奮するとどもる癖があり、それがものすごく読みづらかった。
たまに他のキャラにどもるのが映ったりするし(笑
1948年という約70年前の作品でありながら、今も色褪せない、胸を張って言える「名作」だと思います。
この作品をきっかけに、「獄門島」や「犬神家の一族」などのシリーズの他作品も読んでいただけたらと思います。
ほかの作品も面白いですよ!
- 作者: 横溝正史
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1973/04/20
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 31回
- この商品を含むブログ (90件) を見る
エリア51 ~久正人~
【あらすし】ドラゴン、ゴブリン、イエティ、ネッシー、ガネーシャ、宇宙人……そんな世界中の「人ならざる者」をかき集め隔離した場所がある。そこはアメリカ51番目の州、「エリア51」と呼ばれている。表にいられなくなったワケありの人間、真鯉徳子、通称マッコイは、河童のキシローを助手としてリトルトーキョーの放棄された地下鉄駅にて探偵業を営んでいる。彼女はどうやら何者かを探しているようだが……!?・・・コミックバンチwebから引用
影絵のような独特な作画に劇画を思わせる独特な台詞回しが特徴的な作品。
COBRAやCOWBOY BEBOP、ルパン三世のようなハードボイルド作品でややハードか。
【感想】
とにかくいろいろなキャラクターが出てきて楽しい!
カッパやアメチヨといった妖怪にターボババアやイエティといった都市伝説、はたまたゼウスにアマテラスといった神話の神々まで出てきます。この神々たちは神話ごとに「主神」としてボスがいて、それら10人がエリア51を治めているというのがまたかっこいい!
アクションシーンも迫力満載で、特徴的な絵柄も相まって出来の良い映画を見ているみたい。特にマッコイの機転を利かせたガンアクションは他の漫画に見ないほどの迫力で必見!
マッコイと一緒にこのエリア51を冒険してみてはいかがでしょうか??
※主人公のマッコイは腰に届くほどのロングの髪とブラウスからはちきれんばかりのおっぱいが特徴です!!
おっぱい丸出しするシーンも多々ありおっぱい好きの人は必見!笑
- 作者: 久正人
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
- 購入: 1人 クリック: 1回
- この商品を含むブログを見る
旅のラゴス 〜筒井康隆〜
【あらすじ】
北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。・・・背表紙あらすじ引用
【感想】
約30年前の作品とあってやや古臭い文ではじめは読みづらいかもしれません。また1ページの密度がとても濃く展開が早いのでついて行くのがやや大変かも。
主人公ラゴスは、空間転移(テレポーテーション)、感応、すり抜けといった「少しだけ」特別な能力を持つ人々と旅の中で出会い、そして別れ、「ある目的のため」にひたすら旅を続けていきます。
このジブリを思わせる世界観はとても魅力的。物語に入り込んでるうちにラゴスのように世界を旅しているような気になれますわ。
孤高な旅人の大冒険の行く末を、多くの人に‥‥
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1994/03/01
- メディア: 文庫
- 購入: 44人 クリック: 360回
- この商品を含むブログ (142件) を見る
はじめまして。
どーもはじめまして!
小学14年生。ののと申します。(滑ってるかな汗)
このブログでは、自分がこれまで読んできた小説、漫画を紹介して、皆さんに「本」との新たな出会いを設けることができればと思います。
話題の作品から昔からの名作、知る人ぞ知るマイナーな作品まで幅広く紹介していけたらと思いますが、作品のジャンルはやや偏っていくかもしれません。
一応は大衆娯楽作品を中心に描いていきたいと思います。
皆さまどうぞ当ブログを宜しくお願い致します。